諸漏已盡、無復煩悩、逮得己利、盡諸有結、心得自在。
これ大阿羅漢なり、學佛者の極果なり。第四果となつく、佛阿羅漢なり、
諸漏は没柄破水杓なり。用来すてに多時なりといふとも、已盡は水杓の渾身跳出なり。逮得己利は、頂●(寧+頁)に出入するなり。盡諸有結は、盡十方界不曾蔵なり。心得自在の形段、これを高処自高平、低処自低平と参究す。このゆゑに墻壁瓦礫あり。自在といふは、心也全機現なり。無復煩悩は、未生煩悩なり、煩悩被煩悩礙をいふ。
阿羅漢の神通智慧、禅定説法、化導放光等、さらに外道天魔等の論にひとしかるへからす。見百佛世界等の論、かならす凡夫の見解に準すへからす。将謂胡鬚赤、更有赤鬚胡の道理なり。入涅槃は、阿羅漢の入拳頭裏の行業なり。このゆゑに涅槃妙心なり、無廻避処なり。入鼻孔の阿羅漢を、眞阿羅漢とす、いまた鼻孔に出入せさるは、阿羅漢あらす。
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龍泉院参禅会は2021年に発足50周年を迎えましたが、新型コロナ禍のため延期し、2022年10月に実施することになりました。記念行事としては「第5回在家得度式」と「洞山良价禅師千百五十回遠忌」を実施いたします。詳しくはこちらをご覧ください。
今月の提唱
『正法眼藏』「春秋」の巻(3)
夾山圜悟禅師<嗣五祖法演禅師諱克勤和尚>云、盤走珠、珠走盤。偏中正、正中偏。羚羊掛角無蹤跡、獵狗遶林空踧蹐。
いま盤走珠の道、これ光前絶後、古今罕聞なり。古来はたたいはく、盤にはしる珠の住著なきかことし、羚羊いまは空に掛角せり、林いま獵狗をめくる。
慶元府、雪竇山、資聖寺、明覺禅師<嗣北塔祚和尚諱重顯和尚>云、垂手還同萬仞崖、正偏何必在安排。瑠璃古殿照明月、忍俊韓獹空上階。
雪竇は、雲門三世の法孫なり。参飽の皮袋といひぬへし。いま垂手還同萬仞崖といひて、奇絶の標格をあらはすといへとも、かならすしもしかあるへからす。
今月の提唱
『正法眼藏』「春秋」の巻(4)
いま僧問山示の因縁、あなかちに垂手不垂手にあらす、出世不出世にあらす。いはんや偏正の道をもちゐんや。偏正の眼をもちゐされは、この因縁に下手のところなきかことし。参請の巴鼻なきかことくなるは、高祖の邊域にいたらす、佛法の大家を覷見せさるによれり。さらに草鞋を枯来して参請すへし。みたりに高祖の佛法は、正偏等の五位なるへしといふことやみね。
令和4年4月8日(金)午後2時から降誕会(花まつり)が行われ、参加者は16名でした。
本堂の正面に花御堂が置かれ、中には生まれたばかりのお釈迦さまが安置されていました。
令和4年6月5日(日)に一日接心が3年ぶりに行われました。昭和61年から始まった一夜接心は、令和元年6月に宿泊を伴わない一日接心へと形態を変えることになりました。
第一回目の一日接心以降、新型コロナ禍で令和2・3年は中止となりましたが、ワクチン接種などで感染者が重症化しにくくなり、感染対策を適切に行えば、各種イベントが再開されるようになったことから、今年は6月に第2回目の一日接心を行うことになりました。
今月の提唱
『正法眼藏』「春秋」の巻(2)
淨因枯木禅師<嗣芙蓉和尚諱法成和尚>云、衆中商量道、這僧問既落偏、洞山答帰正位。其僧言中知音、却入正来、洞山却從偏去。如斯商量、不唯謗涜先聖、亦乃屈沈自己。不見道、聞衆生解、意下丹青、目前雖美、久蘊成病。
大凡行脚高士、欲窮此事、先須識取上祖正法眼蔵。其餘佛祖言教、是什麼熱椀鳴聲。雖然如是、敢問諸人、畢竟作麼生是無寒暑処。還會麼。
玉樓巣翡翠、金殿鎖鴛鴦。