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龍泉院通信

令和8年4月8日

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 春の景色を称える禅語に「春色百花紅」とありますが、その言葉に違わず境内の草木は次から次へと色とりどりに花を咲かせていきます。ただ、ここ数日来の春の長雨により、せっかく満開となった枝垂れ桜が、余韻に浸る間もなく早々に散ってしまったのは名残惜しい限りです。そんな長雨も、お釈迦様の誕生日の今日ばかりは中休みでしょうか、ハレの日を祝うように陽光が本堂を包む午後2時、『降誕会』の法要が行われました。

 

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 法要は、明石方丈が導師を務め、参禅会員の他、近隣のお檀家様21名が見守る中、厳かに執り行われました。降誕会では、ひと通りの読経の後、「灌浴の偈」をお唱えします。そのお唱えが始まると、列席者はそれを合図に進前し、『花御堂』の誕生佛に甘茶を灌ぐのですが、皆さん整斉と列をつくり、順番が来ると小さな柄杓を手にして可愛い佛様に順次甘茶をかけていかれました。

 

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 法要後は方丈による法話となります。法話では、『他は是れ吾れにあらず、更に何れの時をか待たん』という道元禅師の著書『典座教訓』にある言葉をテーマに、15分ほどの話しをされました。その中で方丈は、上記道元禅師の言葉を端緒に、「自分の人生の主役は自分である」ということと「時間の使い方は命の使い方である」という旨の話しをされ、更にギリシャのストア派哲学者エピクテトスの言葉を参考に話しを進められました。特にエピクテトスの「我々次第でないもの(自分でコントロールできないもの)」 と「我々次第であるもの(自分でコントロールできるもの)」の見極めが大切であるとして、自分でコントロールできないもの(評判・身体・地位・財産)に囚われ過ぎて落ち込むのではなく、自分でコントロールできるもの(判断・欲望・意欲)への対処に時間と努力を集中して自信を得なさいという話しをされました。そしてこの自分でコントロールできるものに真剣に向き合うための心構えが、「他は是れ吾れにあらず」という言葉であるとし、法話を締めくくられました。法話後は本堂の片付けの後、散会となりました。
※参考『人生の授業』荻野弘之著 ダイヤモンド社

 

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令和8年2月15日

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 立春も過ぎ、暦の上では春となりました。徐々に粧いを改める草木に目をやると、確かに新しい季節の訪れを感じさせてくれます。しかしながら、いまだ寒気が行ったり来たりするせいか、朝晩の冷え込みは厳しく、本格的な春の声を聞くのはもう少し先かな、と感じてしまうのはおそらく私だけではないでしょう。そのような思いを抱きつつ、本堂では年中行事のひとつである『涅槃会』の法要が、午後2時から執り行われました。

 

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 法要は、来山者10名が見守る中、導師の明石方丈がまずお釈迦様の遺徳を偲ぶ香語を述べられ、その後は報恩のための礼拝・読経という順で進行し、厳かな雰囲気に包まれた中での法要となりました。読経中、在りし日のお釈迦様に思いを致すため、ご本尊様及び涅槃絵に向かって来山者全員で焼香をさせていただきました。

 

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 法要後は、一旦場を仕切り直して方丈による法話となりました。法話では、『念々に明日を期する事なかれ』という正法眼蔵随聞記の言葉をテーマに、15分ほどの話しをされました。その中で方丈は、何か行動を起こす際、遅疑逡巡してチャンスを逃さないよう積極的に行動することの大切さについて述べられました。また、カレーで有名な『CoCo壱番屋』の創業者宗次徳二さんの著書を参考に、その中にある言葉をいくつか取り出し、事を始める際の着意事項について話しをされました。
 最後に、江戸時代の儒学者佐藤一斎の著書『言志録』の言葉を引用するとともに、この本(講談社学術文庫版)で現代語訳及び註釈を担当した川上正光さんの記した付記を紹介、今回の法話の要点として強調されました。それは、「物事を成就するには、まず志を立てる。これは発心である。次は実行に踏み出す。これは決心である。これだけではまだ駄目で、これを成功するまで継続しなければならない。これを持続心という」で、この文中にある「発心」「決心」「持続心」を、宗次さんの著書にあった「実現可能な目標を設定すること」、そしてそれを「やらざるをえない状況に身を置きまず始めてみること」、あとは「誰もができることを誰もができないほど続けること」という言葉にそれぞれ当てはめ、これこそが事を成すために重要な「三心」であるとして法話を締めくくられました。
 法話後、報恩の坐禅を一炷行い散会となりました。

 

断水のお知らせ(令和7年6月)

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境内給水管の配管点検を
6月29日(日)に終日の予定で実施いたします。
点検中は、諸所「断水の状態」となります。
大変ご迷惑をおかけしますが、ご理解のほど、宜しくお願い申し上げます。

        龍泉院 住職

 

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令和8年1月28日

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『初不動のご祈祷を厳修』
 つい先日新しい年を迎えたと思ったらもう1月も末。世間の巷説に「年齢を重ねるに従い時の流れが速く感じられる」というのがありますが、それをますます実感するようになったのが昨今の私になります。この調子で行きますと、1月・2月・3月のことを「行く・逃げる・去る」と昔から言い慣わされているように、あっという間に四半期が過ぎやがて一年も終わってしまうのでしょう。
 そんな感慨もつかの間、龍泉院にとっては年明け最初の大きな行事となる『初不動』のご祈祷が28日10時から執り行われました。このご祈祷は一年で最も寒いとされる「大寒」の真っただ中に行われることから、地元では『寒中初不動』とも称されてきました。今年の参詣者は13名で、お寺近傍のお檀家様及び事業者様並びに参禅会会員の方々が本堂へと足を運び、ご祈祷を受けられました。

 

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 お不動さまといえば、千葉県では成田不動尊が有名ですが、当山のお不動さまは菅谷不動尊(新潟県新発田市に所在する菅谷寺のお不動さま)になります。当山周辺地域では、平将門公を先祖代々尊崇する家が散在していることから、ひょっとしたらそういった家々に対する配慮から、当時の住職(二十七世)は、同じお不動さまでも菅谷不動尊を勧請して地域の人々のさらなる信仰心を喚起しようとしたのかもしれません。あくまで推測ですが………。なお、そのお不動さまを寺域の不動堂でお祀りしたのが当山不動尊の始まりとなります。

 

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 ご祈祷では、太鼓による読経が一番の見せ場で、お腹に響くような迫力ある太鼓の音は、まさに邪気を祓って活力を付与するに足るものと思っています。また、転読といってお経本をアコーディオンのようにパラパラと繰る作法は、躍動感があってもう一つの見応えある場面と言っても過言ではないでしょう。
 ご祈祷後は、毎年恒例の福引による景品交換を行い、最後に祈祷札及び記念品を授与して滞りなく散会となりました。

 

工事のお知らせ (令和7年5月)

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 境内給水管の敷設工事(漏水箇所の復旧工事含む)を、6月1日から約1か月の予定で実施いたします。
 お詣りの皆さま方には、一時的な断水等、大変ご迷惑をおかけするかと存じますが、ご理解・ご協力のほど、宜しくお願い申し上げます。
         龍泉院 住職

 

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令和7年12月7日

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 ここ数日来、関東南部の朝の冷え込みが、「今季で一番」という報道をよく耳にします。当山龍泉院も御多分に漏れず、三日ほど前から、境内一面にびっしりと霜が降り、手水鉢の水も氷るなどして、ここ最近では最も寒い朝を迎えることとなりました。
 そのような日となった12月7日の午前中、当山では毎年恒例の『成道会』を執り行いました。
 まずは雲堂にて坐禅を行い、その後場所を本堂に移し、報恩のお経を方丈並びに参禅会会員と行い、最後に方丈による法話という流れで行われました。

 

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 法話では『人々皆食分あり、命分あり』という、正法眼蔵随聞記にある言葉をテーマに、15分ほどの話しをされました。法話の中で方丈は、道元禅師の言葉「佛道を学ぶ人は、衣服や食べ物をむやみに貪ってはならない。人間は、その生まれてから死ぬまでの間の食分(食べられる量)が決まっている。寿命もそうである。よって分を超えた食や寿命を望んでも得られるものではないのだ」について説明するとともに、似たような内容の教えを説かれた水野南北(江戸期の著名な観相家)の言葉も引き合いに出して、『食分』を意識する日常の生活スタイルが如何に重要かを話されました。
 そしてまた「良く食べることは良く生きること」につながるとし、料理研究家の土井善晴さんの著作から、「良く食べる」とは、沢山食べることではなく、食べるための行為全てに手を抜かないことだと話されました。食べるための行為、いわゆる『買い物⇒下拵え⇒調理⇒料理が出来上がる⇒食べる⇒片付ける』これら全てが食事であり、これに手を抜かないことが毎日の「行持道環(日々の修行が途切れることなく連続して行われること)」につながるのだと話されました。
 最後に、典座教訓にある言葉、「たとえ粗悪な食材で料理を作ることがあろうとも、決して手を抜くような心を起こしてはならない。また、上等な食材を用いて料理を作ることがある場合でも、ますます精進して真剣に取り組まなければならない。いかなることがあろうとも、食材の良し悪しによって、自分の心を変えてはならない。それは人によって言葉遣いを変えるのと同じなのだから」を引用し、『命に向き合うとは食事に向き合うこと』『食事に向き合うとは食材に向き合うこと』そして『食材への向き合い方はやがて人との向き合い方にあらわれる』とし、法話の結びとされました。

 

令和7年5月1日(放参日通信)

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『送り大師巡拝』に参加
 去る五月一日から五日間、地元の伝統行事の一つである「東葛印旛大師巡拝(送り大師)」が行われました。今年の結願所は柏市大井の福満寺様で、新緑映える一日午前八時に当該地にて出発式が催されました。出発式では、柏市の太田市長臨席のもと、「曼荼羅旗」の開眼供養をはじめ読経を行い巡拝の無事を祈念いたしました。

 

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 この「東葛印旛大師巡拝」は、二百年以上前から続く行事であり、その範囲は柏市・松戸市・鎌ヶ谷市・白井市にまたがり、日本各地にみられる類似行事の中では最大規模ともいわれています。龍泉院では三年前の令和四年が結願所でしたが、コロナ禍のため、最小限の人数で車両を使用しての巡拝となり、その方式がしばらく続くことになりました。しかしながら本年は、六年ぶりの徒歩による巡拝ということで、約八十名の篤信の方々が参加されました。住職(明石方丈)も一日だけですが、巡礼の姿に身を整え、同行二人の報恩感謝の徒歩行を努めさせていただきました。

 

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 龍泉院へは一日午後一時半頃に到着し、境内にある三十三番札所と本堂にてそれぞれ般若心経一巻をお唱えしていただきました。