IMG 3692JPG 1第42回成道会が12月8日(日)に行われました。お釈迦さまが菩提樹の下で12月8日の明けの明星をご覧になられ、お悟を開かれたことをお祝いするのが成道会です。今年は8日が日曜日だったで、8日当日に行うことができました。

午前9時から釈尊成道への報恩の坐禅を二炷行いました。坐禅の後、本堂に移り、成道会のリハーサルが行われました。リハーサルの後、殿鍾が三会打ち鳴らされ、続いて七下鐘が打たれて、明石方丈様を導師とする一行が入堂しました。
導師がご本尊に向って釈尊の成道を讃える頌を述べられ、続いて普同三拝、般若心経一巻を一同で諷誦し、維那が回向文を読み上げ、普同三拝をした後、導師との問答に移りました。

問答のトップバッターは、杉浦さんが問答の仕方の模範を示しながら問いかけます。
問、「被団協がノーベル平和賞を授与されたが、一向に核廃絶の機運が生じない。佛教界の取り組みは如何」
明石方丈様は冷静に答えます。
答、「個々が努力精進して取り組んでください」
次いで岡本さんから、
問、「日々心が千々に乱れてます。どのように行動したらよいのでしょうか」
答、「難しく考えることはありません、調心・調息に心掛けることです」
次いで五十嵐から、
問、「東葛地区の佛法は如何」
答、「東葛地区の佛法は、花は紅、柳は緑。引き続き継承・発展させて行くべきです」
次いで小畑(二)さんから、
問、「『生死の中に仏あれば生死なし』の意は如何」
答、「ふだんから精一杯生きること、そしていつ死が訪れてもよいようにこころがけておくことです」
次いで河本さんから、
問、「小畑節朗さんが体調を崩されています。どのような言葉を掛けたらよいのでしょうか」
答、「引き続き療養し、特別なことをしなくて、平常心で過ごされるようにお伝えください」

IMG 3700JPG 1問答は以上で終わり、引き続き明石方丈様からご法話を頂きました。ご法話は『正法眼蔵』「菩提薩埵四摂法」に説かれている「利行一法なり」についてでした。
利行(人を利するおこない、利他行)とは、自分の得も他の得も一つである。真の利行は、自分も他も普く利益するということです。
利行は人間の社会ばかりでなく植物の社会でも見えます。植物間でも競争するよりも、助け合って行く方が生き延びる可能性が高いことだと思います。
「菩提薩埵四摂法」には同事についても説かれています。同事というは不違なり、自にも不違なり、侘にも不違なりとあります。自他共に相違がないということです。司馬遼太郎さんが小学校の教科書のために書き下ろした『21世紀に生きる君たちへ』にも、同事に似たような考えが述べられています。

この後、本堂の片付けを行い、小畑前代表からの添菜と龍泉院様からの来年のカレンダーをいただいて帰途に就きました。
なお成道会の参加者は10名でした。