
一週間ほど前までは、夏日・真夏日といった暑い日が続きましたが、ここ数日は雨の影響からかヒンヤリとした肌寒さを感じます。外に出かける際、思わずもう一枚と上着を羽織ってしまうのも、おそらく私だけではないでしょう。本日もまだその余波が残っている天候ということができ、つくづく衣替えのタイミングの難しさを実感させられます。

ゴールデンウィークも終わり、それからしばらく経過した五月の下旬、新生活も軌道に乗ってバリバリ活躍している人がいるかと思えば、五月病という言葉があるように少し気分が下降気味の方もおられるのではないでしょうか。そんな方には、坐禅という名の心身のデトックスが必要かもしれません。本日も朝9時から、静寂な環境で己と向き合うひと時を求めに、十数名の方が来山され、坐禅堂の入口をくぐられました。
坐禅後は、本日で17回目となる『禮拜得髄』の巻の講義が行われました。今回で『禮拜得随』の巻の講義は最後となります。今回の内容は、「他者に依存せず主体的に生きなさい」ということをテーマに話しをされました。講義の中で方丈は、作為された結界、別の言い方をすると、見かけだけ・体裁だけ取り繕った場所で、他者に依存しながら生きていても、それは本当の生き方ではないとし、どこにいようとも、「自燈明、法燈明(自らを拠り所とし、真理を拠り所とする)」で生きれば、いつでも其処があなたにとって主体的に振る舞える結界になるのだということを述べられました。そして、自らを拠り所とする生き方の参考として、実践することの重要性について話されました。人は実践により自分を変えることができる、そして自分が変れば他者の心をも変えることができる。そうやって一人の人間の心を動かせば、人と社会とのつながりが増え、世界がどんどん広がっていくことになる。そうなると思いもかけない所で新たな化学反応が起こり、見えない力によって、周囲そして自分に良い影響を与えることになる。それが本日読んだ箇所にある言葉「玆界遍法界 無為結清浄」なんだと述べられて、 『禮拜得髄』の巻の講義を締めくくられました。
講義後は、茶話会を行い、連絡事項等を伝達した後、散会となりました。


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